※基本ネタバレあり
2023/3 宇宙よりも遠い場所
長年私がウォッチしているツイッターの人が数年前に言及していたのを見てそれとなくそういう先入観があったのですが、、
今さら『宇宙よりも遠い場所』を観ているのだけど、これはアクティブを自負する理系の人には心地よく自己投影できるたまらない作品だったろうなあ。大きな舞台へ飛躍せんとする人間の足を引っ張る小人物の存在にも目配せが行き届いていると感じるが、そこで器の大きさを見せつける主人公の善人感よ。
— すずもと (@aruto250) 2021年4月27日
身構えて観ていたものの、今回はそういう節は感じなかったというか、ぶっちゃけこのツイートの意味するところは全然ピンとこなかったです。丸くなったものよのお。
強いて言えば日向が年の割に振る舞いが大人すぎて不自然だったり説教臭いなとは思いました。ベルセルクのガッツが言ってた「自分の中で小利口にまとまる」感じ
ツイートで言われてる「足を引っ張る小人物に器の大きさを見せつける主人公」については、器が大きいというよりはキマリの情の強さの表れだと思います。
幼馴染でずっと一緒にいためぐっちゃんと離れるつらさが、ひどいことをされた傷つきを上回ったのではないかなと。ちょっと例えがあれだけど、DV彼氏となかなか別れられない女の心情みたいな…(あくまで私にはそう見えたというだけですよ)
あとサントラであからさまにジュラシックパークのオマージュな曲あった。これはジュラシックパークすぎるというやつ
南極楽しそう。一般旅行者向けのツアー作ってくれないものか。オーロラや野生のペンギンも見てみたいし。
2023/3 魔王城でおやすみ
この内容で果たして1クールも持つんだろうか…
とずっと思いながら観ていました。
最近は異世界コンテンツも飽和してきてて差別化を図るのが大変そうだなぁ。
この作品は睡眠に特化することで違いを出してるわけだけど、いかんせんその違いのせいで制限も多くて、寝具、寝室の環境を一通り整えたらもうやることなくない?
夏は暑さ、虫、冬は寒さという季節要素も一年で使い切るし、旧魔王城に誘拐という一旦環境をリセットして最初のネタを使いまわす作戦もそう何度もできないだろうし
わがままでマイペースな姫と振り回されるお人好しな魔物たちのただのハートウォーミングストーリーというだけならまだしも、無理やり睡眠要素を入れようとするとすぐネタ切れしそう。原作は週刊漫画…
でびあくまはかわいかった。
あとカイミーン城の内装や家具のデザインもかわいい。
2023/3 モンスターVSエイリアン
マイノリティと結託する巨大ガールのエンパワメント!
ディズニーが2010年代半ば以降から急速にブーストさせて既存のプリンセス映画をも実写版で塗り替えてまでアピールしているリベラル思想、ドリームワークスは2000年代から既にナチュラルにやっていました。さすが。
しかもディズニーみたいな不自然さとかこれ見よがし感が無いから見てても違和感が無くて好き。
実にドリームワークスらしい。隙あらば挟まれる小ネタに「これファミリー向けなのにいいの?」と思わせる危うさがあるのもドリワらしい。
なんで違和感がなくてナチュラルなんだろう?と思うに、たとえばスーザンが地球救済後によりを戻そうとするデレクの提案を蹴って仲間たちとパリへ向かう流れとか、「男なんかいなくても私はパワフルで素晴らしい」というウーマンリブ的解釈も読めるけど、それ以前にまず性別関係なくデレクが自分勝手なクズという前提がそれ以前のストーリーからはっきりしているからなんですね。そりゃああいう人、恋人だろうが友達だろうが家族だろうが縁を切りたいと思うわ。
そしてモンスターたちがエイリアンと戦う理由にしても、一度目は自由を得るため、二度目は仲間を救うため、という誰が見ても納得のいく動機がある。それが結果的に人類に利することになっていて、漠然と正義感が強いからとか、主人公たちモンスターにやたら重荷を背負わせているわけではないというのもナチュラルたる所以です。
それにしても、この頃のドリワCGアニメに出てくる人間、まだ不気味の谷に留まってるビジュアルしてますね。スーザンはさすがに主人公だからアニメらしくかわいく仕上がってるものの、それ以外は結構怖い。